本文へ移動
譲渡企業様の手数料は、成功報酬まで0円運営:株式会社M&A Do
看板M&A総合センター
当センターについて料金進め方対応業種コラム運営会社売却・承継を無料相談
メニュー+
売却・事業承継を無料相談当センターについて料金・手数料M&Aの進め方対応業種コラム公開事例・想定ケース買い手企業のご相談運営会社一般お問い合わせ電話相談 03-4560-0084
MENU
  • ホーム
  • センター紹介
  • 譲渡相談
  • 譲受相談
  • お問い合わせ
  • 運営会社
看板M&A・会社売却・事業承継を譲渡企業様手数料0円で支援します。
看板M&A総合センター
  • 看板M&A総合センターとは
  • 車両ラッピング・マーキング会社のM&A
  • 看板保守・点検会社のM&A
  • 店舗サイン・内装サイン会社のM&A
  • 大型出力・サイン印刷会社のM&A
看板M&A総合センター
  • 看板M&A総合センターとは
  • 車両ラッピング・マーキング会社のM&A
  • 看板保守・点検会社のM&A
  • 店舗サイン・内装サイン会社のM&A
  • 大型出力・サイン印刷会社のM&A
  1. ホーム
  2. コラム
  3. 看板会社M&Aの買い手DD|よく聞かれる50の質問と準備資料

看板会社M&Aの買い手DD|よく聞かれる50の質問と準備資料

2026 7/18
コラム
2026年6月1日2026年7月18日
看板製作工場で許可台帳や案件資料を確認する経営者とM&Aアドバイザー

看板会社のM&A・譲渡準備

買い手によるデュー・ディリジェンス(DD)で大切なのは、立派な資料を短期間で作ることではありません。決算書の数字を、案件、現場、設備、人、登録・許可、保守履歴へ結び、譲渡後も仕事が回る理由と、未解決のリスクを同じ精度で説明できるようにすることです。本稿では、看板会社の譲渡を検討する経営者が事前に確認したい50の質問を、「買い手が確かめたいこと」「準備資料」「看板会社特有の注意点」と対応させて整理します。

この記事の結論

  • DDは欠点を隠す作業ではなく、事業の実態、例外、改善策を資料で共有する作業です。
  • 看板会社では、屋外広告業登録と広告物ごとの許可、案件別粗利、受注残・仕掛、現調写真・施工図・意匠データ、資格者と協力会社、安全・不具合・撤去記録が相互につながっているかを確認されます。
  • 顧客名、従業員名、連絡先を最初から全面開示せず、秘密保持契約、目的、閲覧者、開示段階を決めます。
  • 記録がない事項を推測で埋めたり、後から当時の日付で作ったりしません。「記録なし」「確認中」「今後の是正予定」を分けて回答します。

目次

  1. 看板会社M&AのDDで準備すべきこと
  2. 取引範囲・会社の基本事項
  3. 登録・許可・資格
  4. 顧客・受注・契約
  5. 案件別粗利・受注残・仕掛
  6. 現調・施工図・意匠データ
  7. 設備・車両・リース・在庫
  8. 職人・資格・労務・技能承継
  9. 協力会社・安全・事故・撤去
  10. 保守契約・顧客台帳・個人情報
  11. 紛争・保険・実行日の引継ぎ
  12. 資料の並べ方と回答方法
  13. 関連する実務ガイド
  14. 一次情報・免責事項
目次

看板会社M&AのDDは「決算書」と「現場」をつなぐ確認作業

中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版)」は、DDを主に譲受企業が財務、法務、事業、税務等の実態を調査する工程とし、その範囲や密度は案件により様々であると説明しています。中小PMIガイドラインは、人事労務、知的財産、環境、不動産、ITを含む多様なDDがあると整理しています。DDで得た情報は、条件交渉だけでなく、取引後のトラブル防止やPMIの準備にも役立ちます。実際の範囲と深さは、株式譲渡か事業譲渡か、会社規模、買い手の業種、開示済みの問題、専門家の判断によって変わります。以下の50問は全案件で必ず同じ順序で聞かれる質問ではなく、看板会社が自社の資料不足を見つけるための準備表です。[1][16]

看板会社では、一つの案件に現調、意匠、構造・施工図、広告物許可、材料手配、製作、電気、足場・揚重、道路使用、施工、検収、点検、修繕、撤去が連なります。売上表だけでは、どの工程を内製し、どこを協力会社へ任せ、誰が品質と安全を管理しているかは分かりません。逆に、現場写真が大量にあっても案件番号や顧客、見積、請求と結び付かなければ、粗利や保証責任を追えません。DD前の準備は、ファイルを増やすことではなく、同じ案件を営業・制作・施工・会計のどこから見てもたどれる状態へ近づけることです。

開示の基本:顧客台帳、従業員資料、事故報告、価格表、意匠データには、個人情報や営業秘密が含まれ得ます。候補先へ無制限に渡すのではなく、秘密保持契約、利用目的、閲覧者、複製・ダウンロードの可否、交渉不成立時の返還・削除を決め、初期は匿名化・集計化した資料から段階的に開示します。個人情報保護委員会の通則ガイドラインは、事業承継交渉時の個人データ提供についても、安全管理措置を相手方に守らせる契約など必要な対応を示しています。[10]

1.取引範囲・会社の基本事項で聞かれる5問

Q1.株式譲渡と事業譲渡のどちらを想定し、何を譲渡対象にしますか

質問
会社全体を承継するのか、看板製作・施工・保守など特定事業を切り出すのか。工場、不動産、設備、在庫、受注残、顧客契約、従業員、データ、商号のうち、残すものと移すものは何ですか。
買い手が確かめたいこと
価格より前に、買い手が引き受ける資産・負債・契約・責任の範囲を明確にしたい質問です。取引手法によって、個別の契約手続、許認可、従業員、税務・会計の扱いが異なるため、事業計画の前提をそろえます。
準備資料
譲渡対象一覧、対象外一覧、組織図、事業別損益、固定資産・リース・在庫台帳、主要契約一覧、従業員配置表、受注残表、知的財産・ドメイン・電話番号・アカウント一覧を準備します。未決定事項は「候補」「要協議」と明記します。
看板会社特有の注意点
製作設備だけを移しても、RIP設定、色プロファイル、承認済み意匠、現調写真、施工班、協力会社、許可台帳、保証中案件が分断されれば仕事は再現できません。「機械一式」ではなく、案件を回す情報と関係者まで含めて範囲を確認します。

Q2.株主、役員、関連会社との関係は最新の登記・契約と一致していますか

質問
株主名簿、登記事項、定款、議事録は最新ですか。親族会社や別会社を通じた仕入、外注、賃貸、資金貸借、従業員の兼務はありますか。
買い手が確かめたいこと
譲渡の意思決定権を持つ人、株式を適法に移せる状態、関連当事者との取引が譲渡後も同じ条件で続くかを確認します。決算書に見える利益が、親族所有工場の低い賃料や関連会社への外注条件に依存していないかも見ます。
準備資料
履歴事項全部証明書、定款、株主名簿、株券・株式譲渡関係資料、過去の株主総会・取締役会議事録、関連会社一覧、役員・親族との賃貸借、貸借金、業務委託、設備使用契約と取引実績を用意します。
看板会社特有の注意点
工場建物が社長個人、土地が親族、クレーン車が別会社、デザイン業務だけ家族の個人事業へ委託という例があります。現在は口頭で済んでいても、譲渡後の賃料、利用期間、修繕、保険、代替調達を文書で説明できるようにします。

Q3.経営者個人名義の資産・契約・アカウントはどれですか

質問
会社の業務で使う不動産、車両、機械、携帯電話、クラウド、ドメイン、SNS、仕入先口座、ソフトウェアのうち、経営者や従業員の個人名義になっているものはありますか。
買い手が確かめたいこと
会社を取得しても利用権が移らない資産やアカウントを把握し、実行日から受注・製作・請求が止まる事態を避けたい質問です。名義変更の可否、費用、本人の継続協力が必要かも確認します。
準備資料
名義別資産一覧、登記・車検証、購入証憑、賃貸借・使用貸借契約、通信・クラウド・ドメイン契約、管理者一覧、二要素認証の登録先、名義変更手順、変更できないサービスの代替計画をまとめます。
看板会社特有の注意点
見積依頼が社長個人の携帯やメッセージアプリに届き、施工写真が個人端末だけに残ると、顧客接点と履歴を承継できません。顧客の同意やプライバシーへ配慮しつつ、会社管理の窓口・保存先へ段階的に移します。

Q4.借入、担保、経営者保証、リース債務を一覧にできますか

質問
金融機関借入、役員借入、割賦、ファクタリング、リース、手形、担保、保証、補助金の処分制限など、将来支払や資産移転に影響する契約は何ですか。
買い手が確かめたいこと
株式価値、必要運転資金、クロージング条件、保証解除、設備の利用継続を見積もります。財務諸表の残高だけでなく、期限の利益喪失、支配権変更時の通知・同意、早期返済費用も確認します。
準備資料
借入・保証・担保一覧、返済予定表、金銭消費貸借契約、担保設定資料、残高証明、リース・割賦契約、補助金交付決定・財産管理資料、金融機関との重要なやり取りを契約ごとにまとめます。
看板会社特有の注意点
大判プリンター、高所作業車、ユニック、フォークリフト、ルーターなどは所有とリースが混在しやすく、帳簿の固定資産台帳だけでは判断できません。機番と現物を照合し、買い手が譲渡後も使用できるかを契約先へ確認します。

Q5.直近数年の大きな変動を、事実と資料で説明できますか

質問
売上・利益・人員・借入が大きく増減した月や年度について、原因は何ですか。一過性の大型案件、設備故障、主要顧客の閉店、材料高騰、事故、退職、災害などを区別できますか。
買い手が確かめたいこと
過去実績から将来を考える際、通常の収益力と一時要因を分けたい質問です。好材料だけを調整して利益を高く見せていないか、同じ変動が再発する可能性はないかも確認します。
準備資料
月次試算表、顧客別・案件別売上粗利、受注・失注表、設備停止記録、人員推移、材料・外注単価推移、大型案件の見積から入金までの資料を並べ、変動理由と今後の見通しを一枚に整理します。
看板会社特有の注意点
店舗チェーンの一斉改装、選挙、イベント、災害復旧は短期売上を押し上げます。一方、台風や繁忙期は外注、夜間施工、再訪も増えます。売上だけでなく、実際の粗利、現場負荷、保証対応まで含めて説明します。

2.登録・許可・資格で聞かれる5問

Q6.屋外広告業登録は、実際に営業する自治体と一致していますか

質問
都道府県、政令市、中核市など、どの自治体で屋外広告業登録または特例届出を行い、登録番号、有効期限、営業所、業務主任者、変更届の状況はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
現在の営業地域で適切な登録等が維持されているか、譲渡後の商号・役員・営業所・業務主任者変更や、取引手法に応じた新規手続が必要かを確認します。屋外広告物法は条例による許可・登録等の枠組みを定め、国土交通省は実際の規制が地方公共団体の条例・規則で行われることを説明しています。[3][4][21]
準備資料
自治体別の登録・届出一覧、登録通知、申請書控え、更新・変更届、業務主任者の資格資料、営業実績地域一覧、行政からの照会・指導資料をそろえ、登録がない地域は受注形態と施工主体を確認します。
看板会社特有の注意点
県の登録だけで域内すべての市を当然に扱えるとは限らず、特例届出の制度も自治体ごとに確認が必要です。株式譲渡でも変更届の要否があり、事業譲渡では登録が自動的に移ると決め付けず、所管窓口へ個別確認します。

Q7.広告物ごとの許可台帳は、設置現況と合っていますか

質問
広告物の所在地、種類、寸法、表示内容、申請者・所有者・管理者、許可番号、許可期間、更新日、点検報告、除却届を物件ごとにたどれますか。
買い手が確かめたいこと
登録された事業者であることと、個別広告物の表示・設置許可は別の管理です。買い手は、許可切れや申請主体の不一致、更新・除却漏れがないか、保守契約に含む行政対応の範囲を確かめます。
準備資料
広告物許可台帳、許可書・申請図・現況写真、土地建物所有者の承諾、管理者届、更新・変更・除却届、点検報告書、自治体との連絡記録を案件番号と対応させます。顧客保管分しかない場合は所在を記します。
看板会社特有の注意点
顧客が申請者、看板会社が代理作成、別会社が施工、建物管理会社が更新という分担があります。「当社が許可を取得済み」と一括回答せず、誰の名義で、誰が期限を管理し、契約上どこまで責任を負うかを物件単位で示します。

Q8.安全点検と是正の履歴を、看板ごとに説明できますか

質問
どの看板を、いつ、誰が、どの基準で点検し、腐食、変形、ボルトの緩み、表示面、電装、基礎などにどのような指摘があり、修繕・経過観察・撤去をどう判断しましたか。
買い手が確かめたいこと
事故予防の運用と、既知の修繕負担を確認します。国土交通省は、所有者等による適切な点検と地方公共団体による安全確認・指導の重要性を示し、安全点検の指針を公表しています。[5]
準備資料
点検対象一覧、点検日、点検者・資格、写真、判定、是正見積、修繕完了写真、顧客への報告・承認、未対応事項と次回予定を対応させます。点検口がなく内部を確認できなかった箇所も記録します。
看板会社特有の注意点
外観写真だけで「異常なし」とせず、点検可能範囲と未確認範囲を分けます。塩害、積雪、強風、振動、鳥害、漏水、異種金属接触、電源部の熱など立地と仕様によるリスクを記し、保証と有償修繕の境界も明確にします。

Q9.建設業許可は工事内容・請負金額・営業所の実態に合っていますか

質問
看板工事で使用する建設業許可の業種、一般・特定、大臣・知事の区分、有効期限、営業所、専任技術者等の状況は、実際の請負と施工体制に合っていますか。
買い手が確かめたいこと
許可が必要となる工事を適切な区分で請け負えるか、資格者退職や営業所変更で継続に影響しないかを確認します。国土交通省は、軽微な建設工事のみを請け負う場合を除く許可制度と区分を案内しています。[6]
準備資料
許可通知・申請副本、業種一覧、更新・変更届、技術者資料、施工体制台帳、直近の規模が大きい工事契約、下請発注一覧、経営事項審査・入札参加資格がある場合はその資料を用意します。
看板会社特有の注意点
看板工事には、鋼構造物、電気、内装仕上、塗装、とび・土工など複数工種が関係し得ますが、名称だけで必要業種は決まりません。製作物の販売と工事請負の区分、材料支給、分割契約も含め、個別案件を所管行政や専門家へ確認します。事業譲渡、合併、会社分割で許可上の地位を空白なく承継する制度は、原則として事前認可と許可要件の充足が前提です。取引手法と許可行政庁ごとに確認します。[17]

Q10.電気工事業の登録・届出と電気工事士の配置は実態に合っていますか

質問
内照式看板、LED、デジタルサイネージなどの電気工事を自社で行う範囲はどこまでですか。電気工事業の登録・届出、主任電気工事士、作業者の資格、器具・記録は整っていますか。
買い手が確かめたいこと
自社施工の適法性、安全管理、資格者が退職した場合の継続可否を確認します。経済産業省の案内では、営業所ごとの主任電気工事士、資格者による作業、施工記録などの義務が示されています。[7]
準備資料
登録・開始届等の控え、主任電気工事士の選任・資格・実務経験資料、電気工事士名簿、器具台帳、配線図、検査結果、工事記録、外注する電気工事会社の契約・登録・保険資料を準備します。
看板会社特有の注意点
看板本体の製作・取付と電源接続を同じ現場で行っていても、担当者・契約主体が異なる場合があります。「電気は外注」の一言で済ませず、一次側・二次側、盤、タイマー、調光、通信、試験、竣工図の責任分界を図面と発注書で示します。

3.顧客・受注・契約で聞かれる5問

Q11.上位顧客への依存度と、取引が続く理由は何ですか

質問
直近三期の顧客別売上・粗利、上位顧客比率、取引年数、受注窓口、最終顧客、失注・休眠状況はどうなっていますか。経営者個人だけに依存する取引はありますか。
買い手が確かめたいこと
主要顧客の離脱が業績へ与える影響と、譲渡後も受注が再現する根拠を見ます。売上が分散していても低採算顧客ばかりではないか、同じ企業グループを別顧客として数えていないかも確認します。
準備資料
匿名化した顧客別売上・粗利表、企業グループ対応表、取引開始経緯、担当者・決裁者、見積件数と受注率、再注文周期、基本契約、直近の重要な商談・失注理由を段階的に準備します。
看板会社特有の注意点
広告代理店、内装会社、元請、店舗本部、加盟店、施設管理会社のどこが実質的な発注者かを区別します。看板に顧客名が現れるため、匿名資料でも地域・店舗数・特殊仕様を組み合わせると特定され得る点に注意します。

Q12.新規案件、再注文、保守・更新の売上を分けられますか

質問
売上のうち、新設、改装、増刷・再製作、点検、修繕、撤去、デジタル配信運用はそれぞれどの程度ですか。単発売上と繰り返し受注をどの基準で分類していますか。
買い手が確かめたいこと
継続収益の根拠と、景気・出店計画・設備更新に左右される売上を分けたい質問です。「リピート率」が件数基準か金額基準か、見積だけの案件を含まないかも確かめます。
準備資料
案件種別コード、顧客別・種別別売上粗利、再注文までの期間、保守契約一覧、修繕・撤去履歴、同一店舗・同一車両・同一ブランドの再発注を追える案件台帳を用意します。
看板会社特有の注意点
面板交換やFFシート張替えは既存案件の派生、車両ラッピングは増車・入替、店舗サインは新店・改装・閉店で発生します。顧客名だけでは周期を読めないため、設置対象と作業種別まで結び付けます。

Q13.見積価格は誰が、どの原価と承認基準で決めていますか

質問
材料、外注、人工、車両、諸経費、設計・申請、現場管理、夜間・遠方対応をどう積算し、値引きや赤字受注を誰が承認していますか。価格表はいつ更新しましたか。
買い手が確かめたいこと
経営者が退任しても採算ある見積を作れるか、材料高や人件費を転嫁できているかを確認します。受注率の高さが、見積漏れや過度な値引きによるものではないかも見ます。
準備資料
標準原価表、材料・外注単価表、見積ひな形、承認権限、値引き記録、予定原価と実際原価の比較、失注理由、見積改定履歴、代表的な案件三種類の積算根拠を準備します。
看板会社特有の注意点
現調前の概算、意匠確定後、下地開口後では条件が変わります。高所作業車、警備、道路使用、揚重、夜間、養生、廃材処分、申請、遠方再訪などの「現場で増える費用」を標準項目化できているかが重要です。

Q14.注文、仕様変更、検収、保証の条件は文書で残っていますか

質問
注文書がない案件、口頭変更、追加工事、顧客都合の延期、キャンセル、検収、支払、保証、損害賠償、再委託について、どのような条件で受注していますか。
買い手が確かめたいこと
売上計上と代金回収の根拠、未請求追加工事、将来の補修負担、責任上限を把握します。基本契約と個別注文、見積条件、顧客の購買条件のどれが優先するかも確認します。
準備資料
基本契約、注文書、請書、見積・仕様書、承認図、変更指示、作業完了・検収、納品、請求、保証条件、クレーム・再施工記録を案件別に対応させ、口頭慣行は現在の運用として説明メモにします。
看板会社特有の注意点
色味、夜間の見え方、既存下地、電源、搬入、営業中施工、施設ルールは争点になりやすい項目です。承認図だけでなく、現調時の除外事項、色校、設置後の写真、調光設定、既存部の責任範囲を残します。

Q15.チェーン、官公庁、元請・下請案件の商流を説明できますか

質問
店舗本部一括、加盟店個別、広告代理店経由、内装元請経由、公共入札など、受注経路ごとの契約当事者、請求先、仕様決定者、現場管理者は誰ですか。
買い手が確かめたいこと
名目上の顧客と実質的な需要元を分け、取引継続に必要な登録、実績、担当関係、信用条件を確認します。支配権変更や再委託に関する通知・同意条項、入札参加資格の扱いも見ます。
準備資料
商流図、基本契約・購買規程、ベンダー登録、入札参加資格、工事実績、支払サイト、与信枠、協力会規約、店舗標準仕様、担当者引継ぎ計画を、主要な商流ごとに一式準備します。
看板会社特有の注意点
チェーン案件は指定材料・色・図面番号・施工時間・写真報告の標準が価値になりますが、顧客の機密でもあります。標準データを自社の資産と決め付けず、契約上の利用範囲と返却・削除義務を確認します。

4.案件別粗利・受注残・仕掛で聞かれる5問

Q16.案件ごとの売上、材料、外注、人工、粗利を再計算できますか

質問
受注番号単位で、見積売上、最終売上、材料費、外注費、社内人工、車両・現場経費、再施工を集計できますか。会計の月次原価と案件台帳の合計は一致しますか。
買い手が確かめたいこと
どの仕事が利益を生み、その利益が譲渡後も再現するかを確認します。案件台帳に社内人工を入れていない場合は、会計上の粗利と管理上の限界利益を混同しないよう、定義をそろえます。
準備資料
直近二〜三年の案件台帳、売上・仕入・外注明細、工数・日報、車両利用、見積と実績原価比較、会計勘定との照合表を準備します。過去に取得していない工数は推計と実績を明確に分けます。
看板会社特有の注意点
同じ百万円の案件でも、出力だけ、鉄骨製作込み、基礎・電気・夜間施工込みでは原価構造が異なります。看板種類、内製工程、施工条件、地域、元請・下請を属性として付けると、採算差の原因を説明しやすくなります。

Q17.手戻り、保証、再訪の費用は元の案件へ戻していますか

質問
採寸違い、色違い、出力やり直し、現場追加、部材不足、不点灯、漏水、再施工、無償訪問の材料・人工・車両費を、どの案件へ記録していますか。
買い手が確かめたいこと
表面上の粗利が、後日の補修費を除いて高く見えていないかを確認します。原因別に集計できれば、見積、現調、承認、製作、施工のどこを改善すべきかも判断できます。
準備資料
クレーム・手戻り台帳、無償対応伝票、材料再出庫、作業日報、写真、原因分析、顧客合意、仕入先への求償、保険利用、改善措置を元案件番号へ関連付けます。
看板会社特有の注意点
不点灯一件でも、LEDモジュール、電源、配線、一次側、タイマー、調光、漏水、施工環境で原因が違います。すべてを「保証」として一括計上せず、メーカー保証、施工保証、有償保守、顧客設備の問題を分けます。

Q18.期末の仕掛品、完了未請求、前受金は案件と一致していますか

質問
決算日・月末時点で、材料手配済み、製作中、施工待ち、施工済み未検収、未請求、前受受領の案件をどう計上し、翌期の売上・原価へつないでいますか。
買い手が確かめたいこと
売上と原価の期間対応、在庫・仕掛の実在、実行日前後の利益帰属と運転資金を確認します。国税庁資料でも、棚卸資産に製品・半製品・仕掛品・原材料等が含まれることが示されています。[15]
準備資料
期末案件一覧、進捗、材料出庫、外注発注、工数、完成・検収、請求予定、前受・未収、原価算定方法、翌期の請求・入金との照合を準備します。会計処理は税理士・会計士へ確認します。
看板会社特有の注意点
面板や箱文字が工場で完成していても、建築側の工程延期で施工できないことがあります。保管中の破損・仕様変更、再搬入、材料値上がり、現場再調整の追加負担を含め、単純な完成率だけで評価しません。

Q19.受注残は「確定度」と「残りの原価」まで示せますか

質問
受注残のうち、注文書受領済み、内示、見積承認、仕様未確定、許可待ち、建築工程待ちを分けていますか。売上予定だけでなく、残材料・外注・人工と予想粗利を示せますか。
買い手が確かめたいこと
譲渡後の売上見通しと同時に、引き受ける履行義務、資金、施工能力を把握します。高額な受注残でも、赤字、キャンセル可能、仕様未確定、納期集中であれば、価値ではなく負担になる場合があります。
準備資料
案件別受注残表、注文・内示の証憑、最新見積・仕様、許可・承認状況、発注済材料・外注、進捗、残原価、施工予定、請求・回収予定、リスク欄を週次または月次で更新します。
看板会社特有の注意点
店舗オープン日が同時期に集中すると、夜間班、高所作業車、警備、電気、内装との工程調整がボトルネックになります。自社人員だけでなく、確保済みの協力会社と代替計画まで示します。

Q20.売掛金、滞留債権、未請求追加工事の回収見込みはどうですか

質問
売掛金年齢表はありますか。長期滞留、相殺、値引き要求、保留金、検収未了、追加工事未合意、貸倒懸念の案件と対応状況を説明できますか。
買い手が確かめたいこと
帳簿残高が実際に回収できるか、通常運転資金はどの程度かを確認します。クロージング時の価格調整や、旧経営者と新経営者のどちらが回収・交渉を担うかにも関係します。
準備資料
得意先別売掛金年齢表、請求書、検収・完了証憑、入金履歴、督促・協議記録、相殺・保留条件、追加見積と承認、貸倒引当・処理方針をまとめます。
看板会社特有の注意点
建築・内装工程の遅れやテナント開業延期で、施工は終わっても全体検収が遅れることがあります。「現場完了」と「契約上の検収」を区別し、追加作業は写真だけでなく金額承認を残します。

5.現調・施工図・意匠データで聞かれる5問

Q21.現地調査で何を確認し、写真と測定値をどう残していますか

質問
寸法、下地、電源、搬入、揚重、足場、道路・歩行者、営業時間、既存看板、周辺規制を誰が確認し、写真、スケッチ、測定値、顧客確認をどこへ保存していますか。
買い手が確かめたいこと
見積と施工品質の起点である現調が、担当者の経験だけでなく組織の手順になっているかを確認します。採寸ミスや現場追加の発生率、再現防止策も見ます。
準備資料
現調チェックシート、案件番号付き写真、測定図、下地・電源確認、搬入経路、危険箇所、施設ルール、顧客立会記録、見積への反映箇所、現調者と承認者を代表案件で示します。
看板会社特有の注意点
正面写真だけでなく、固定部、裏側、点検口、電源、盤、配線経路、基礎、壁内条件、作業車の設置位置、上空障害、夜間照度が重要です。調査できなかった隠蔽部は推測せず、施工時の条件・追加費用の扱いを見積へ記します。

Q22.施工図・承認図の版管理と最終仕様を追えますか

質問
意匠図、構造・製作図、配線図、基礎図、取付詳細について、作成者、版番号、変更理由、顧客承認、製作指示、施工時の変更、竣工図をたどれますか。
買い手が確かめたいこと
古い図面で製作・施工する事故を防ぐ仕組みと、再注文・修繕時に正しい仕様を再現できるかを確認します。図面と現物が異なる場合の扱いも重要です。
準備資料
図面命名規則、改訂履歴、承認メール・押印図、製作指示書、変更指示、竣工図、材料・色・電装仕様、施工写真を一案件の時系列で提示します。最終版が不明な案件はその旨を記します。
看板会社特有の注意点
「最終」「最終2」「本当の最終」のようなファイル名は承継後に判断できません。意匠承認後も現場寸法や下地で変更が起きるため、表示面だけでなく取付・電装を含む竣工状態を残します。

Q23.意匠データ、写真、フォント、顧客ロゴを使用できる権利は確認済みですか

質問
Illustrator等の制作データ、写真、イラスト、フォント、ロゴ、テンプレートを誰が作り、どの契約・ライセンスで利用、修正、再製作、買い手への移管ができますか。
買い手が確かめたいこと
データが保存されている事実と、法的・契約上利用できることを分けて確認します。顧客や外部デザイナーから預かった素材を、自社が自由に再利用できるとは限りません。
準備資料
制作委託契約、利用許諾、素材・フォント購入履歴、顧客支給データの条件、著作者・作成者、商標・ロゴ使用ルール、再注文時の利用範囲、返却・削除義務をデータ分類表へ記します。
看板会社特有の注意点
チェーン本部のブランドデータ、代理店経由の入稿、車両メーカーの型紙、地図、施設写真は権利主体が別の場合があります。サーバーにあるから譲渡対象と断定せず、契約と入手経緯を確認します。登録済みの商標等は、特定承継と合併・会社分割等の一般承継で手続の扱いが異なるため、株式譲渡や事業譲渡を一括して「自動移転」と扱わず、登録原簿と必要手続を確認します。[18]

Q24.案件データは担当者が変わっても検索・再利用できますか

質問
見積、現調、図面、入稿、RIP、写真、施工、請求、保守を、顧客名、店舗名、所在地、案件番号、製品種別から探せますか。保存先と命名規則は統一されていますか。
買い手が確かめたいこと
過去案件が再注文や保守の価値として使えるか、特定社員のPCや個人クラウドに閉じていないかを確認します。権限、バックアップ、退職者アカウントも見ます。
準備資料
保存場所一覧、フォルダ・命名規則、案件台帳との対応、アクセス権、バックアップ、保存期間、廃棄手順、退職者アカウント処理、代表案件の検索手順を画面資料として用意します。
看板会社特有の注意点
大容量の出力データだけ残り、承認図や使用メディア、色プロファイル、ラミネート、施工場所が分からなければ再現できません。元データ、出力条件、現物仕様、施工後写真を一単位で管理します。

Q25.積算・製作・施工の判断が経営者一人に集中していませんか

質問
難しい現調、値決め、材料選定、構造判断、協力会社手配、顧客トラブルを誰が判断していますか。経営者が不在の一週間に、どの案件が止まりますか。
買い手が確かめたいこと
オーナー依存の範囲と、引継ぎに必要な期間・人材を見積もります。依存があること自体より、業務を分解し、代替者、手順、同行計画を示せるかが重要です。
準備資料
業務分担表、承認権限、主要顧客・仕入・協力会社の接点、標準見積、材料選定基準、施工前会議資料、トラブル事例、後継候補者の習熟状況、経営者の引継ぎ可能期間をまとめます。
看板会社特有の注意点
「現場を見れば分かる」「この外注なら無理が利く」という暗黙知を文章だけで完全に置き換えるのは困難です。現調同行、見積レビュー、協力会社紹介、難易度別の案件承認を組み合わせて移します。

6.設備・車両・リース・在庫で聞かれる5問

Q26.固定資産台帳と現物の型式・所有者・稼働状態は一致していますか

質問
プリンター、ラミネーター、プロッター、ルーター、溶接機、塗装設備、コンプレッサー、フォークリフト、車両について、現物、帳簿、所有・リース名義は一致していますか。
買い手が確かめたいこと
利用可能な生産能力、追加投資、撤去費、帳簿にない資産・すでにない資産を確認します。簿価ゼロでも稼働する設備、簿価が残っても使用不能な設備を分けます。
準備資料
写真付き設備台帳、メーカー、型式、機番、導入年、取得価額・簿価、所有者、設置場所、稼働時間、担当者、保守・修理、故障、部品供給、電源・排気、移設・撤去見積を用意します。
看板会社特有の注意点
機械単体の中古価格だけでなく、RIP、PC、プロファイル、治具、集塵・換気、電源、材料ラック、作業動線がそろって生産できます。譲受場所へ移す場合の搬出入口、床荷重、再調整も確認します。

Q27.大型出力設備の品質・稼働率・停止時対応を示せますか

質問
大判プリンターの月別出力、主要メディア、色管理、ヘッド交換、ノズル欠け、保守契約、停止時間、再出力率、外注への切替方法はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
カタログ能力ではなく、現在の品質と実稼働、売上を止めない体制を確認します。保守終了や部品供給終了、ソフトウェア更新費も将来投資へ反映します。
準備資料
稼働ログ、保守・修理履歴、テストチャート、色校記録、インク・メディア使用量、廃棄・再出力、保守契約、メーカー通知、外注先単価・納期、更新投資見積をそろえます。
看板会社特有の注意点
同じ機種でもインク、乾燥、室温湿度、メディア、ラミネート、RIP設定で仕上がりが変わります。熟練担当者だけが色合わせをしている場合は、標準サンプルと設定の保存、代替担当者の教育も示します。

Q28.高所作業車・ユニック・車両の検査、資格、保険はそろっていますか

質問
車検、法定・定期自主検査、日常点検、修理、運転・操作資格、任意保険、使用者、鍵の管理を車両ごとに確認できますか。事故や故障による停止はありましたか。
買い手が確かめたいこと
現場対応力と安全な継続利用、更新費を確認します。厚生労働省の労働安全衛生規則では、高所作業車について1年以内ごとの特定自主検査、1月以内ごとの自主検査、3年間の検査記録保存、作業開始前点検等が定められています。[8]
準備資料
車両台帳、車検証、所有・リース、検査記録、点検表、修理履歴、保険証券・事故歴、資格者名簿、作業計画例、更新予定、代車・レンタル先を対応させます。
看板会社特有の注意点
公道運転の免許と作業装置の資格・教育を混同しません。ブームの高さだけでなく、作業床能力、アウトリガー設置、道路占用・使用、誘導員、架空線、傾斜、軟弱地盤など現場条件に合う運用を確認します。

Q29.リース・保守・ソフトウェア契約は支配権変更後も続けられますか

質問
設備、車両、複合機、RIP、デザインソフト、クラウド、保守について、残期間、支払額、譲渡・名義変更、解約、更新、利用者数の条件は何ですか。
買い手が確かめたいこと
実行後に必要ソフトが使えない、リース一括精算が必要、保守契約を再締結できないといった停止要因と費用を把握します。契約上の通知・同意を期限から逆算します。
準備資料
契約一覧、原契約・約款、残高・更新日、支配権変更条項、名義変更申請、ライセンス管理画面、保守範囲、解約費、営業担当者との確認記録をまとめます。
看板会社特有の注意点
古いRIPやカッティングソフトが特定PC・USBキー・旧OSに依存する場合があります。契約承継だけでなく、機器との互換性、インストーラー、ライセンス情報、設定書き出し、代替ソフトでの出力試験まで確認します。

Q30.材料在庫・仕掛品・不動在庫を区別して数えていますか

質問
メディア、シート、アクリル、アルミ複合板、LED、電源、鉄材、塗料、インク、予備部品を、数量、取得時期、案件予約、使用期限、保管状態で区分していますか。
買い手が確かめたいこと
棚卸資産の実在と利用可能性、滞留・廃棄費、受注残に必要な材料を確認します。帳簿価額があっても、劣化、廃番、特定顧客色、端材で使用できないものを分けます。
準備資料
棚卸表、保管場所図、ロット・期限、入出庫、案件引当、長期滞留、廃棄・評価方針、実地棚卸差異、主要仕入先の納期・代替品、受注残への必要量を整理します。
看板会社特有の注意点
開封済みメディア、残り長さ不明のロール、固化したインク、旧型LED電源、色番号が分からないシートは、通常品と同じに扱えません。一方、保証対応用の旧部材は少量でも重要なため、使用目的を分けます。

7.職人・資格・労務・技能承継で聞かれる5問

Q31.従業員の役割、技能、雇用条件を匿名で一覧にできますか

質問
営業、現調、デザイン、出力、製作、溶接、塗装、施工、電気、保守、経理を誰が担当し、雇用形態、勤続、所定労働、賃金体系、勤務地はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
必要な工程を担う人員、固定費、欠員時の影響、譲渡後の配置を検討します。初期開示では氏名や詳細住所を出さず、社員番号・職種・資格等で必要性に応じて段階化します。
準備資料
匿名従業員一覧、組織図、雇用契約・労働条件通知書、賃金台帳、評価・賞与・退職金制度、休職・出向・兼務、採用計画を用意し、後段で本人別資料を適切に開示します。
看板会社特有の注意点
肩書が「制作」でも、出力色管理だけ、鉄骨と箱文字、現場施工兼任など技能幅が違います。扱える材料・設備、単独作業の可否、現調・見積能力、顧客対応まで技能マトリクスで示します。

Q32.資格者が退職した場合、どの業務が止まりますか

質問
屋外広告士、業務主任者、電気工事士、施工管理技士、高所作業車、玉掛け、移動式クレーン、フォークリフト等の資格・教育について、保有者、期限、選任、担当業務、代替者は誰ですか。
買い手が確かめたいこと
資格が売上と許認可の維持にどう関係し、特定の一人が退職したときの停止リスクを確認します。資格証を持つだけで実務能力や選任要件を満たすとは限らない点も見ます。
準備資料
資格・講習台帳、証書、更新・再教育日、選任届、実務経験資料、担当案件、代替候補、育成計画、資格手当、会社負担の受講契約をまとめます。
看板会社特有の注意点
屋外広告業の業務主任者と、個別広告物の点検者要件、電気工事の作業資格、建設業許可の技術者を一つの「資格者」欄に混ぜません。自治体・業務ごとの役割と要件を分けます。

Q33.雇用契約、就業規則、賃金・退職金の運用は一致していますか

質問
労働条件通知、就業規則、給与規程、退職金、資格手当、固定残業、休日、休暇の定めと、実際の給与計算・働き方に差はありませんか。口頭の特別条件はありますか。
買い手が確かめたいこと
従業員の継続雇用条件、未払・将来負担、制度統合の難易度を確認します。書面と慣行が異なる場合は、どちらが実態か、是正や説明が必要かを専門家と検討します。労働契約の扱いは取引手法で異なり、会社分割では通知・異議申出等、事業譲渡では承継に必要な本人の真意による承諾などを確認します。「M&Aなら雇用契約が必ず自動承継される」とは扱いません。[19]
準備資料
雇用契約・労働条件通知、就業規則・各規程、賃金台帳、給与計算設定、賞与・退職金資料、労使協定、社会保険・労働保険、個別合意、直近の規程改定履歴を用意します。
看板会社特有の注意点
現場手当、運転手当、夜間、出張、早朝集合、移動時間、休日施工、天候延期の扱いが会社ごとに異なります。日当で払っているから労働時間の検討が不要とは決め付けず、実態を社会保険労務士等へ確認します。

Q34.労働時間、夜間・休日施工、36協定を照合できますか

質問
勤怠は出社、移動、現場待機、夜間施工、帰社、片付けまでどのように記録していますか。36協定、変形労働時間制、割増賃金、有給休暇の運用と一致していますか。
買い手が確かめたいこと
未払賃金、長時間労働、安全・離職リスクと、繁忙期を回す現実的な人員計画を確認します。厚生労働省は法定労働時間、36協定、時間外・休日・深夜の割増賃金等を案内しています。[9]
準備資料
勤怠原票、現場日報、車両記録、給与・割増計算、36協定、就業規則、シフト、健康診断・面接指導、是正勧告や労務相談、過去の自主点検を月別・社員別に照合します。
看板会社特有の注意点
商業施設閉店後の施工、遠方移動、交通規制待ち、悪天候による中断があります。現場作業だけを勤怠とせず、指揮命令下の移動・待機等の扱いを実態に即して専門家へ確認します。

Q35.技能承継は誰から誰へ、どの案件で進めていますか

質問
現調、積算、溶接、塗装、シート施工、色管理、高所施工、顧客折衝のうち、熟練者だけができる作業は何ですか。後継者の習熟度と教育期間はどの程度ですか。
買い手が確かめたいこと
人材を人数ではなく、受注から完了までの能力として確認します。中小企業庁は、事業承継で人・資産に加え、従業員の技術技能、ノウハウ、取引先人脈、顧客情報、許認可等の知的資産を引き継ぐ必要を示しています。[2]
準備資料
工程別技能表、教育記録、作業標準、品質基準、過去の不具合と改善、同行・レビュー計画、指導者と後継者、引継ぎ対象顧客、譲渡後の経営者・熟練者の協力可能期間をまとめます。
看板会社特有の注意点
動画や手順書だけでは、下地の音、フィルムの伸び、風、塗膜、色差、現場調整を完全に伝えられません。難易度の低い案件から共同作業し、判断理由と完成基準を言語化する実地計画が必要です。

8.協力会社・安全・事故・撤去で聞かれる5問

Q36.協力会社網は地域・工種・代替性まで説明できますか

質問
鉄骨、基礎、電気、足場、揚重、運搬、警備、塗装、内装、産廃、遠方施工について、主要協力会社、対応地域、単価、発注量、品質、納期、代替先はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
外注費だけでなく、内製できない工程を安定して調達できるか、社長個人の関係に依存していないかを確認します。上位一社が停止した場合の納期と粗利への影響も見ます。
準備資料
匿名協力会社一覧、工種・地域、直近発注額・単価、契約・注文、支払条件、保険・許可等の確認、品質・事故・遅延、代替先、担当者接点、引継ぎ時の紹介計画を整理します。中小受託取引適正化法(取適法)の対象取引では、委託事業者に取引記録を2年間保存する義務があります。ただし、全ての協力会社取引に一律適用されるわけではなく、委託類型や事業規模等で適用を判断します。[20]
看板会社特有の注意点
「全国対応」は全国に自社班がいる意味とは限りません。地域別に、現調だけ、施工、電気、緊急保守、写真報告のどこまで可能か、応答時間と再委託の有無を正確に示します。

Q37.協力会社の資格・保険・安全書類を案件前に確認していますか

質問
工事内容に応じた許可、登録、資格、労災・賠償保険、安全教育、車両・機械検査を、いつ、誰が確認していますか。期限切れや再委託先も追えますか。
買い手が確かめたいこと
発注者としての選定・安全管理の運用と、事故時の責任分界を確認します。証書の写しを一度集めただけでなく、案件・作業内容・有効期限に合っているかを見ます。
準備資料
協力会社審査表、許可・登録・資格、保険、健康診断・教育等の必要書類、作業員名簿、施工体制、安全協議、作業計画、期限管理、是正・取引停止基準を代表案件で示します。
看板会社特有の注意点
短時間の面板交換でも、高所、電気、道路、施設内作業が重なる場合があります。元請から届く書類を転送するだけでなく、自社が発注する作業範囲と担当資格を照合します。

Q38.事故・ヒヤリハット・物損の全件と再発防止を説明できますか

質問
労災、第三者けが、落下、車両、建物・商品破損、感電、火災、転倒、工具・材料飛散について、発生日、原因、報告、補償、行政・保険対応、再発防止はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
未解決債務、保険の対象外、同種事故の再発可能性、安全文化を確認します。事故件数がゼロでも、軽微事象を記録しない運用であれば実態を判断できません。
準備資料
事故・ヒヤリハット台帳、現場写真、当事者・元請・顧客への報告、労基署等への手続、保険請求、示談・修理、原因分析、手順改定、教育、是正後の確認を準備します。
看板会社特有の注意点
看板落下は設計・製作・施工・経年・所有者管理・第三者工事・災害が複合し得ます。原因が確定していない段階で自社責任または顧客責任と断定せず、確認済み事実と専門家の判断を分けます。

Q39.不具合・クレーム・保証中案件の将来負担を見積もれますか

質問
未解決の不点灯、色差、浮き・剥がれ、漏水、異音、腐食、構造・取付、表示誤り、納期遅延はありますか。保証期間、原因、見積、対応予定はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
クロージング後に発生する修繕費、顧客離脱、信用影響を把握し、価格・補償・引継ぎ条件を検討します。解決済み案件も、同じ材料や施工法の他案件へ波及しないかを見ます。
準備資料
クレーム台帳、保証条件、写真、調査結果、顧客との合意、修繕見積・予定、材料ロット・仕入先、メーカー回答、保険・求償、類似案件の点検結果を一覧化します。
看板会社特有の注意点
LED不点灯やシート剥離は、製品、施工、電源、清掃、温度、下地、使用環境で原因が違います。受付件数だけでなく、設置母数、経過年数、同一部材の使用範囲を確認します。

Q40.撤去・原状回復と廃棄物処理の責任を案件ごとに追えますか

質問
契約終了、閉店、媒体解約、建物退去時に、誰が看板を撤去し、基礎・アンカー・配線・壁面をどこまで原状回復しますか。廃材の排出事業者、委託、マニフェストはどう管理していますか。
買い手が確かめたいこと
将来の撤去費、未履行義務、不適正処理リスクを確認します。環境省は、建設工事等から生ずる産業廃棄物について、排出事業者責任、適切な委託とマニフェストによる処理確認を案内しています。[12]
準備資料
媒体・保守・賃貸契約、撤去条項、設置台帳、撤去見積・引当の検討、廃棄物委託契約、処理業許可、紙・電子マニフェスト、完了写真、未撤去案件一覧を準備します。
看板会社特有の注意点
面板だけ外して鉄骨を残す、基礎を地中に残す、一次側電源を誰が処理するかなど「撤去」の定義が違います。蛍光灯、LED、バッテリー、塗料、金属、樹脂、石綿含有の可能性がある既存下地等は、種類と現場条件を専門家へ確認します。

9.保守契約・顧客台帳・個人情報で聞かれる5問

Q41.保守契約の収益と義務を契約単位で示せますか

質問
定期点検、緊急出動、部品交換、清掃、配信運用について、契約期間、更新、料金、対象、除外、応答目安、再委託、解約、契約承継の条件は何ですか。
買い手が確かめたいこと
継続収益だけでなく、訪問・部材・待機・報告の原価と未履行義務を確認します。自動更新や支配権変更、譲渡禁止、顧客同意の有無も見ます。
準備資料
契約一覧、原契約・更新、請求・入金、訪問・点検・修繕履歴、契約別原価、対象物件台帳、SLA等の応答条件、外注発注、解約・失注理由、更新予定を用意します。
看板会社特有の注意点
「保守込み」の売切り案件と、有償の定期契約を混ぜません。全国一律対応を約束していても、地域ごとの協力会社、夜間・休日、離島・山間、部品在庫で実態が異なるため、履行可能範囲を示します。

Q42.顧客台帳と看板台帳は、設置物・点検期限まで結び付いていますか

質問
顧客、店舗、所在地、看板種類、設置日、施工者、許可、仕様、保証、点検期限、修繕、撤去を一つの物件単位でたどれますか。閉店・移転情報は更新されていますか。
買い手が確かめたいこと
再注文・点検需要の根拠、事故・期限管理、顧客への引継ぎ品質を確認します。名刺リストの件数ではなく、現在稼働する設置物と過去対応を見ます。
準備資料
顧客・店舗・広告物の対応表、設置・竣工写真、仕様、許可・点検、保証、修繕、請求、連絡履歴、閉店・撤去、重複・不明データの整理状況を提示します。
看板会社特有の注意点
一社に多数店舗、一店舗に複数看板、施設側とテナント側で管理者が異なる場合があります。顧客コードだけでなく、現場・設置物IDを設け、同じ写真を別物件へ誤登録しないようにします。

Q43.緊急対応と廃番部品への備えは再現できますか

質問
不点灯、落下懸念、表示停止、破損の連絡を誰が受け、一次切り分け、現場手配、顧客報告、仮復旧、本復旧までどう進めますか。廃番部品の代替はありますか。
買い手が確かめたいこと
社長の携帯一本に依存せず、譲渡後も顧客の安全と営業を支えられるかを確認します。応答実績、地域別体制、部品調達、赤字出動の頻度も見ます。
準備資料
受付フロー、緊急連絡網、優先度基準、過去の応答・復旧時間、協力会社、部品在庫・代替表、メーカー保証、現場報告ひな形、エスカレーション、災害時の一斉点検計画を用意します。
看板会社特有の注意点
デジタルサイネージの黒画面は、表示器、STB、通信、CMS、電源、配信データのどこでも起こります。従来看板の電装修理と同じ受付にせず、遠隔確認、再起動権限、アカウント、予備機を含めて切り分けます。

Q44.顧客・担当者・従業員の個人情報を適切に開示できますか

質問
顧客担当者の氏名・携帯、従業員情報、現場写真に写る人物・車両、問い合わせ履歴について、利用目的、保管、アクセス、第三者提供、保存期間をどのように管理していますか。
買い手が確かめたいこと
事業承継に必要なデータを使えるかと同時に、DDで不要な個人情報を広げない運用を確認します。個人情報保護委員会は、事業承継前の交渉段階での提供に関する考え方と、安全管理措置を守らせるための契約等を示しています。[10][11]
準備資料
プライバシーポリシー、個人情報台帳、利用目的、委託・第三者提供、アクセス権、保存・削除、漏えい対応、DD用匿名化ルール、秘密保持・データルーム規約、交渉不成立時の削除確認を準備します。
看板会社特有の注意点
現調写真に住宅表札、車両番号、通行人、入館証、施設バックヤードが写ることがあります。買い手が施工品質を確認する目的なら、必要部分だけを切り出し、不要な個人・機密情報をマスキングします。

Q45.データのアクセス権、バックアップ、退職者アカウントを管理していますか

質問
案件・顧客・図面・会計・メール・クラウドへ誰がアクセスでき、バックアップはどこに何世代あり、復元を試しましたか。退職者や外注先の権限は停止されていますか。
買い手が確かめたいこと
ランサムウェア、誤削除、端末故障、退職者アクセスで事業データを失わないかを確認します。IPAは、中小企業向けに経営者の指針と具体的な情報セキュリティ対策の手順を公表しています。[13]
準備資料
システム・端末・アカウント一覧、管理者、権限表、認証方式、バックアップ設計・実績・復元試験、更新・ウイルス対策、インシデント、退職・委託終了時手順、ベンダー契約をまとめます。
看板会社特有の注意点
工場PCがインターネット非接続でも、USB、古いOS、機器制御ソフト、共有NASから感染・消失する可能性があります。生産機を止めずに更新・バックアップする手順と、設定を含む復旧試験が必要です。

10.紛争・保険・実行日の引継ぎで聞かれる5問

Q46.係争、行政指導、契約違反の懸念を漏れなく開示できますか

質問
訴訟・調停だけでなく、未払い、工事代金紛争、著作物・ロゴ、近隣苦情、許可、労務、税務、廃棄物、事故について、請求・警告・行政照会・是正はありますか。
買い手が確かめたいこと
顕在・潜在債務、営業停止、信用への影響を確認し、解決、価格、補償、クロージング条件へ反映します。「裁判はない」だけでは、内容証明や長期クレームを把握できません。
準備資料
係争・苦情・行政対応一覧、通知・回答、契約、写真、専門家意見、引当・支払、和解・是正、未解決事項、担当者、期限をまとめます。弁護士秘匿など開示方法が問題となる資料は専門家と扱いを決めます。
看板会社特有の注意点
表示内容への苦情、越境、光害、景観、落下懸念、原状回復、元請との追加工事が複合します。顧客・所有者・管理会社・施工会社の責任を早合点せず、契約と現場事実を分けます。

Q47.保険の対象、免責、請求履歴を業務リスクと照合していますか

質問
施設・工場、車両、請負業者賠償、生産物賠償、労災上乗せ、サイバー等について、保険期間、補償限度、免責、対象業務、地域、過去請求はどうなっていますか。
買い手が確かめたいこと
事故時にどこまで保険で対応でき、自己負担・対象外が何かを確認します。支配権変更や社名・業務変更で通知が必要か、更新条件に事故歴が影響するかも見ます。
準備資料
保険証券・約款、付保証明、更新見積、対象業務・車両・拠点、事故・請求・不払い理由、代理店との照会、顧客契約で求められる補償額との比較を準備します。
看板会社特有の注意点
製作物の欠陥、施工中の物損、完成後の落下、預かった顧客物、車両、高所作業が同じ保険で全て補償されるとは限りません。看板の所有・管理や保守契約も含め、具体的な事例で確認します。

Q48.工場・倉庫・塗装区画の利用条件と将来費用は把握していますか

質問
土地建物の所有・賃貸、用途、更新、修繕、原状回復、設備容量、換気・集塵、消防、騒音・臭気、土壌・廃液、近隣対応について、未解決事項はありますか。
買い手が確かめたいこと
同じ場所で操業を継続できるか、移転・改修・原状回復に費用がかかるかを確認します。オーナー個人所有なら、譲渡後の賃料と期間を事業計画へ反映します。
準備資料
登記・賃貸借、図面、修繕、設備・消防・環境関係の届出や点検、電力・排気、廃液・廃棄物、近隣苦情、原状回復条件、移転見積、貸主との協議記録を用意します。
看板会社特有の注意点
大型プリンター、レーザー・ルーター、溶接、塗装、溶剤、長尺材料は一般事務所へ簡単に移せません。搬出入口、天井高、床、三相電源、換気、騒音、フォークリフト動線を設備台帳と一緒に確認します。

Q49.実行日前後の受注残・仕掛・入金・保証を誰が引き継ぎますか

質問
譲渡実行日の前に受注し、実行後に製作・施工・請求・入金・保証対応する案件について、契約主体、利益、原価、責任、顧客説明をどう切り替えますか。
買い手が確かめたいこと
クロージング翌日から現場を止めず、二重請求、発注漏れ、責任の押し付けを防ぐための運用を確認します。株式譲渡と事業譲渡で整理方法が異なるため、契約に即して決めます。
準備資料
案件別切替表、顧客・外注への通知、注文・発注・材料引当、施工予定、請求・入金口座、前受・売掛、保証中案件、システム・印章・銀行・電話の切替、Day 1責任者を準備します。
看板会社特有の注意点
オープン日や道路使用許可日を動かせない案件があります。会社説明を優先して現場調整を遅らせず、顧客へのM&A開示時期と、施工担当・緊急連絡先の切替を別々に計画します。

Q50.未確認事項と例外を含め、回答の正確性を誰が最終確認しますか

質問
DD回答とデータルーム資料について、経営者、経理、営業、製作、施工、労務、外部専門家の誰が確認し、更新後の差分、口頭回答、未確認事項をどう管理しますか。
買い手が確かめたいこと
開示の信頼性と、最終契約の表明保証・補償等を検討する前提を確認します。「原則ない」と答えた後に多数の例外が判明すると、個別問題以上に管理体制への信頼を損ねます。
準備資料
質問回答表、資料番号、回答責任者、根拠、対象期間、基準日、例外、追加調査、更新履歴、専門家確認、口頭会議メモ、最終開示事項一覧を一元管理します。
看板会社特有の注意点
経営者が全現場を把握しているつもりでも、施工担当だけが知る未完是正、経理だけが知る未請求、保守担当だけが知る再訪があります。部門横断で案件番号を照合し、「記録なし」を事実として開示します。

50問をデータルームへ落とし込む順序

最初から顧客名や従業員名を含む原本を大量にアップロードすると、買い手も譲渡企業も確認しにくく、情報管理の範囲も広がります。次の順序で、質問と資料を一対一でつなぎます。

  1. 資料索引を先に作る:「01会社」「02財務」「03案件・顧客」「04契約」「05登録・許可」「06人事労務」「07設備」「08安全・事故」「09知財・IT」「10不動産・保険」のように分け、ファイル名、対象期間、基準日、責任者を記します。
  2. 集計・匿名資料から始める:顧客別売上は顧客A、従業員は社員番号、現場写真は表札・人物等をマスキングし、買い手が検討を続けるために必要な範囲を示します。
  3. 秘密保持後も段階を分ける:競合買い手、同一商圏、主要顧客、単価、協力会社、意匠データは特定リスクが高いため、閲覧者限定、透かし、ダウンロード制限、開示時期を検討します。
  4. Q&Aログを一つにする:メール、会議、電話で回答が食い違わないよう、質問番号、回答、根拠資料、回答者、更新日、未確認事項を記録します。
  5. 交渉不成立時と実行時を決める:返還・削除確認、アカウント停止、実行日に引き渡す原本、パスワード変更、顧客・従業員説明の順序を契約と実務の両面で確認します。

信頼される回答は「事実・期間・根拠・例外・対応」を含む

たとえば「事故はありません」とだけ回答するより、「2023年4月から2026年6月までの事故台帳と保険請求を確認した範囲では休業災害はありません。2025年8月に車両接触による物損が一件あり、修理と再教育は完了しています。ヒヤリハットは別表のとおりです」と答える方が、確認範囲と例外が伝わります。資料がないときは「過去三年の完全な記録はありません。現存する請求・日報・メールを照合し、2025年10月以降は新様式で記録しています」のように、欠落と改善開始日を分けます。

看板会社のDDでは、経営者の記憶が重要な手掛かりになりますが、記憶だけを確定事実にしません。顧客別売上は会計、施工実績は日報と写真、許可は許可書、資格は証書、保守は訪問記録、設備は現物と契約、労働時間は勤怠と現場日報で相互確認します。矛盾があれば無理に一つへ合わせず、理由を調査し、未解決として残します。

DD前の4週間で優先するなら、量より「止まる箇所」を選ぶ

第一週は、屋外広告業登録、主要許可、資格者、借入・リース、上位顧客、受注残、事故・係争を一覧にします。第二週は、代表案件を新設・改装・保守から一件ずつ選び、見積、現調、図面、原価、施工、請求、保証を一本につなぎます。第三週は、設備・人材・協力会社の代替性と、社長不在で止まる業務を確認します。第四週は、個人情報・営業秘密をマスキングし、質問回答表と資料索引を第三者が追えるか試します。

この順序なら、古い資料をすべて電子化する前に、譲渡後の営業継続へ直結する不足を見つけられます。資料作成だけで現場を疲弊させず、日常管理にも使える台帳へ寄せることが重要です。中小企業庁が事業承継の要素として挙げる人、資産、知的資産を、看板会社の案件フローに沿って確認すると、買い手への説明と社内改善を同じ作業にできます。[2]

関連する実務ガイド

  • 案件別粗利・設備・顧客から看板会社の企業価値を整理する
  • 後継者不在の看板会社が廃業前に行うM&A準備
  • 屋外広告・看板施工会社の登録、施工班、保守を承継するM&A

資料がそろう前でも、看板会社のDD準備を整理できます

譲渡を決める前の段階から、どの資料があり、何が不足し、どの情報を匿名で示せるかを確認します。案件別粗利、登録・許可、施工体制、設備、職人、協力会社、保守契約を看板業の流れに沿って整理し、無理な開示や架空の補完は行いません。譲渡企業様は、相談料・着手金・中間金・月額報酬・成功報酬まで0円です。

看板会社の譲渡準備を匿名で相談する

一次情報・参考資料

制度や資料の内容は改訂される場合があります。以下は2026年7月18日に公式公開ページを確認したものです。屋外広告物、建設業、電気工事、労務、廃棄物等の具体的な適用は、自治体、工事内容、契約、営業所、作業方法により異なります。

  1. 中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」、確認日:2026年7月18日
    https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/m_and_a_guideline.pdf
  2. 中小企業庁「事業承継を知る」、確認日:2026年7月18日
    https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/know_business_succession.html
  3. 国土交通省「屋外広告物制度の概要」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/toshi_townscape_tk_000023.html
  4. 国土交通省「屋外広告物条例ガイドライン」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/toshi_townscape_tk_000024.html
  5. 国土交通省「屋外広告物適正化の推進(屋外広告物の安全点検に関する指針を含む)」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/crd_townscape_tk_000012.html
  6. 国土交通省「建設業の許可とは」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.html
  7. 経済産業省 関東東北産業保安監督部「みなし登録電気工事業者として届出を行う場合」、確認日:2026年7月18日
    https://www.safety-kanto.meti.go.jp/electric/kojigyo/e_minashi_touroku01.html
  8. 厚生労働省「労働安全衛生規則(高所作業車関係)」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74003000&dataType=0&pageNo=6
  9. 厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/joken_kankyou_rule.html
  10. 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、確認日:2026年7月18日
    https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/
  11. 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(第三者提供時の確認・記録義務編)」、確認日:2026年7月18日
    https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_thirdparty/
  12. 環境省「建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について」、確認日:2026年7月18日
    https://www.env.go.jp/hourei/11/000101.html
  13. 独立行政法人情報処理推進機構「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」、確認日:2026年7月18日
    https://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/sme/guideline/index.html
  14. 経済産業省「営業秘密管理指針」(最終改訂:令和7年3月31日)、確認日:2026年7月18日
    https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/guideline/r7ts.pdf
  15. 国税庁「法人税法(基礎編)令和8年度版」棚卸資産・仕掛品、確認日:2026年7月18日
    https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kohon/houjin/pdf/all.pdf
  16. 中小企業庁「中小PMIガイドライン」、確認日:2026年7月18日
    https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/pmi_guideline.pdf
  17. 国土交通省 関東地方整備局「建設業許可の承継の認可申請等について」、確認日:2026年7月18日
    https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/kensan00000052.html
  18. 特許庁「権利を移転する」、確認日:2026年7月18日
    https://www.jpo.go.jp/system/process/toroku/iten/index.html
  19. 厚生労働省「企業組織の再編に伴う労働関係上の諸問題」、確認日:2026年7月18日
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/saihen/index.html
  20. 公正取引委員会「中小受託取引適正化法における委託事業者の義務」、確認日:2026年7月18日
    https://www.jftc.go.jp/toriteki/toritekigaiyo/oyagimu.html
  21. e-Gov法令検索「屋外広告物法」、確認日:2026年7月18日
    https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000189
免責事項:本記事は、看板・サイン会社のM&Aにおける一般的なDD準備の情報提供を目的とし、個別案件の成約、価格、調査範囲、法務、税務、会計、労務、建築・構造、電気、安全、環境、個人情報、知的財産、登録・許可・届出の結論を保証するものではありません。取引手法、自治体、設置場所、工事内容、契約、営業所、従業員、設備により必要な確認は異なります。資料を候補先へ開示する前、および個別の判断を行う際は、所管行政機関ならびに弁護士、税理士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、建築士等の適切な専門家へご確認ください。
コラム
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • データルームに入れるべき看板会社の資料一覧
  • 看板会社M&Aが進みにくくなる原因と対策

この記事を書いた人

看板M&A総合センター編集部のアバター 看板M&A総合センター編集部 看板業界M&Aコンテンツ編集

看板会社・屋外広告会社のM&A、会社売却、事業承継に関する実務情報を、一次資料と業界固有の論点に基づいて編集・発信します。

関連記事

  • 兵庫の看板工場で店舗チェーン向け看板と施工図を確認する二人の技術者
    兵庫の店舗チェーン看板会社M&A実務ガイド|多店舗改装・施工班・設計データを承継する
    2026年8月25日
  • 群馬の幹線道路沿いで自立看板と高所作業車を点検する二人の看板技術者
    群馬のロードサイド看板会社M&A実務ガイド|媒体契約・地主対応・巡回保守を承継する
    2026年8月23日
  • 看板デザイン会社の著作権・商標・フォントライセンスをM&Aで引き継ぐ実務
    看板デザイン会社の著作権・商標・フォントライセンスをM&Aで引き継ぐ実務
    2026年8月21日
  • 看板会社の保証債務・施工不良・事故履歴をM&Aで確認するDD
    看板会社の保証債務・施工不良・事故履歴をM&Aで承継する実務|DD・保険・補償
    2026年8月21日
  • 看板工事の仕掛品・前受金・未請求売上をM&Aで評価する案件別DD
    看板工事の仕掛品・前受金・未請求売上をM&Aでどう評価するか|案件別DDと価格調整
    2026年8月21日
  • 沖縄の屋外看板会社で看板構造と点検報告書を確認する二人の技術者
    沖縄の屋外看板会社M&A実務ガイド|台風・塩害対策と許認可を安全に承継する
    2026年8月17日
  • 宮城のデジタルサイネージ会社でLED表示器の電源と通信を点検する技術者
    宮城のデジタルサイネージ会社M&A実務ガイド|配信CMS・通信・LED保守を承継する要点
    2026年8月15日
  • 神奈川のLEDサイン会社M&Aで電源ユニットと点検記録を確認する経営者と施工技術者
    神奈川のLEDサイン会社M&A実務ガイド|電源・制御・夜間施工を承継する要点
    2026年7月20日

© 看板M&A総合センター.

目次
看板・サイン会社の経営者様へ

守りたい条件を、
まずはお聞かせください。

職人の雇用、取引先との関係、施工・保守体制。売却を決める前の情報整理から相談できます。

売却・事業承継を無料相談 →

会社名・電話番号は任意です。

看板M&A総合センター

看板・サイン会社の売却、事業承継、譲受に関する相談窓口です。

運営:株式会社M&A Do
〒107-0061 東京都港区北青山一丁目3番1号
アールキューブ青山3階

03-4560-0084

電話受付 10:00〜17:00

運営会社の詳細 →

ご相談・M&Aの情報

売り手企業の無料相談買い手企業のご相談当センターの支援内容M&Aの進め方看板・サインの対応業種M&Aコラム公開事例・想定ケース一般お問い合わせ

運営・情報の取扱い

運営会社中小M&Aガイドライン対応方針利益相反管理方針プライバシーポリシー情報セキュリティ方針苦情・相談窓口サイトマップ
譲渡企業様の手数料0円について

当センターが譲渡企業様から受領する相談料・着手金・中間金・月額報酬・成功報酬は0円です。外部専門家費用、公租公課、許認可手続、設備移設・リース精算等の実費は対象外です。買い手側には別の料金条件が適用され、報酬・紹介料等の有無と内容、支援範囲は契約前に説明します。

© 2026 看板M&A総合センター
電話相談譲渡企業様の手数料0円売却・事業承継を無料相談