本記事は、看板業界で起こりやすいM&Aの論点をもとに構成した想定・編集事例です。当センターの成約実績ではなく、特定の企業・案件・成約条件を示すものではありません。譲渡前に何を整理すべきかを理解するための参考ケースとしてご覧ください。
目次
想定ケースの概要
首都圏の屋外広告媒体運営会社を、広告代理店へ株式譲渡する想定です。広告主との掲出契約と地権者との設置契約を維持しながら、空き枠を減らせるかが検討の焦点です。
想定ケースの骨子
- 譲渡対象:屋外広告媒体
- 譲受候補:広告代理店
- 取引類型:株式譲渡
- 主な強み:掲出枠、広告主との取引関係、地権者との契約関係
- 主な論点:空き枠、契約期間、撤去義務
譲受候補が確認する主な価値
評価のポイント:掲出枠の権利・稼働状況
譲受候補は、掲出枠ごとの場所、所有関係、稼働率、料金、広告主・地権者との契約を確認します。
評価のポイント:広告主との取引関係
譲受候補は、広告主との契約期間、営業窓口、更新履歴を確認し、担当者が変わっても取引を継続できるかを検討します。
評価のポイント:地権者との契約関係
譲受候補は、地権者との賃貸借契約の期間、更新条件、名義変更・譲渡に関する承諾条項を確認します。
デューデリジェンスで確認する論点
媒体ごとの稼働率と料金、広告主契約の残存期間、地権者契約の更新・譲渡条項を確認します。許可や撤去義務も物件単位で照合し、将来費用を把握します。
想定される引き継ぎ
広告主への請求・更新予定と、地権者への賃料・契約更新予定を一つの台帳で移管します。空き枠の販売方針は、媒体ごとの視認性と掲載制限を踏まえて引き継ぎます。
この想定ケースの要点
媒体事業は、広告主側と地権者側の契約が両方続いて初めて成立します。片方だけの売上表では事業価値を説明できません。

